よゐこライブ〜アニメネタ祭〜 2004.2.29 時事通信ホール(東京・東銀座)

【概要】
近年のよゐこライブは、「新作」と、これまでのよゐこのネタを集めた「蔵出し」に分かれている。今回は「アニメ」という縛りを持った、新たな形の「新作」ライブ。構成はよゐこ鈴木おさむ
【内容と感想】
(タイトルはメモしていなかったので、適当についています)

アニメ界のゴシップを「ヤッター!」と喜ぶ、ヤッターマン1号(濱口)と2号(有野)が、様々なゴシップを披露し、一言。
※実はライブで演じるコントのフリになっている。ヤッターマンのコミカルな動きが大変心地よい。

公園のベンチでマンガ・サザエさんを楽しそうに読む少年(濱口)に、一人の外国人の男(有野)が話しかけてきた。聞けば、その男、サザエの元カレだと言う。マンガにも登場してこないその男。そんなわけはないと、信じない少年に、次々と理にかなった証拠を突きつける。
サザエさんを見ていて気になるエピソードが、すべて「不倫する人妻・サザエ」で謎解きできる。よくできたネタ!面白かったな〜。

  • 「アニメお宝オークション」

ここはオークション会場。次々と主催者(有野)が提示するアニメ界のお宝を、アニメファン(濱口)が落札しようとするが、次々と他の参加者に破れてしまう。参加者の顔ぶれも見物。

  • 「アニメデパートのアナウンス」(暗転中の音ネタ)

アニメデパートがあったら、アナウンスはこんなかんじじゃないか?というネタ。アナウンス嬢は有野。

キン肉マン(濱口)について2年目になる女性(??)マネージャー(有野)。おっちょこちょいで個性の強い彼女。今日はキン肉マンのマスクを忘れて、楽屋でダメだしを受ける。
※最近個人的に注目している有野のキャラコント。今回はペナルティのワッキーに匹敵する、気持ちの悪さ!いや、男か女か分からないという点ではワッキーすら超越してるかも。逐一「んふふふ!」と笑って、キン肉マンさんをバカにするあたり面白かった。今後も期待。

  • 「アニメデパートアナウンス」(暗転中の音ネタ)
  • 「その後のやつら」

諸星あたる(濱口)が風俗へ。シャワーを浴び部屋に行くとライム(有野)と名乗る女性が出てくる。ラムが消えて10年間、彼女を思い続けるあたる。身の上話をしているうちに、目の前の女の「ライム」という名前に引っかかる。ライムの正体は…。そして無情にもタイマーの音が室内に鳴り響く。どうする!?
※登場前の暗転中に流れる、ラムのラブソングに乗せた濱口の声が本当に切ない。だからこそ、あの展開に笑えた。いや、ベタですよ。だからこんだけ笑ってしまった自分が悔しくて、悔しくて!やられたなぁ〜。20代のよゐこにはできなかったネタでは。いい演者になりましたね。SEの使い方も笑えた。よゐこの得意分野ですね。

赤が大好き!シャア=アズナブルのシャア専用ラジオ。お送りするのはシャア大佐(有野)。ゲストのアムロ(濱口)はシャアのやりたい放題のラジオに引きまくる。
よゐこの原点を感じさせる、つっこみの入らないネタ。「客にこびない(!?)」伝わりにくくてもったいないボケもあったが、これぞよゐこ!シャアネタは2回目。より掘り下げられ、うまく笑いにつながっていたと思う。シリーズ化するのか!?

  • 「アニメニュース」(暗転中の音ネタ)

キャスター(濱口)が、アニメ界の事件を伝える。

昼下がりの公園を青年(濱口)が歩いていると、ベジータの衣装を着たおじさん(有野)に出くわしてしまう。おじさんは青年の近所で噂になっているドラゴンボールを集めている男。おじさんは青年と話す内に心を開く。最後の一つは娘が持っていると打ち明けるおじさん。「これが最後のドラゴンボールよ」と、自分のゴムまりをオレンジ色に塗り、おじさんにプレゼント。そして、もう家を空けないように懇願するかわいい娘。しかしその娘は別れた女房に連れて行かれて、ずっと逢えない状態が続いている。そのとき、おじさんのもとにオレンジ色のゴムまりが転がって…。
よゐこのちょっといい話でした。時々、よゐこライブって、コントに見せかけていい話が混じるのですよね。

「リーンリーン。がちゃ。もしもし?何!?チケットは全部はけたが、何故か1列目の真ん中が空席になっている!?」
笑った!何故、最前列を取る気合いがあるのに、来なかったんだろう。
【全体の感想】
ここ最近の「新作」の中では一番面白かった。
・基本的によゐこファンは性格がおとなしい。
よゐこを頑ななまでに見守ってしまう
・メモを取ってしまう
・笑いに来る、というより、よゐこのネタを鑑賞しに来る
などの理由で(半分想像)、よゐこライブは他のライブに比べてお客さんがおとなしい印象がある。実際、新作ライブで客の反応が薄かったネタを「爆笑ヒットパレード」でやった際、大きな笑いが起きていた。しかし今回は笑いの多いライブとなった。ネタの雰囲気や作りもバラエティに飛んでおり、「アニメ」という縛りを課した分、飽きさせまいと丁寧に作った印象。だいぶ分かりやすくなっており、アニメといういい設定も手伝って、狙い通り笑いが起きていたのでは?楽しかったー。内Pでアフレコ大喜利をやった時、すごく輝いていたのを思い出した。もしかしたら、縛りに強いコンビなのではないかと思った。それとも、単にアニメ好きなのかな?

【会場メモ】
時事通信ホール:松竹のライブは事務所がある築地・銀座付近で行うことが多い。今回のホールも東銀座。キャパは400くらい?新しくて綺麗。ロビーにハイビジョンのモニターと20席程度のいすがあり、舞台の様子が見れるようになっている。