虎ノ門(いとうせいこうナイト)

しりとり王も今回で3回目。しりとり王という名の、しりとりしばりの大喜利は、やはり、板尾と有野がひときわ強い光を放っていた。こんな輝いた2人、この番組でしか見れない。
しりとり王、予選Bブロック、トップバッターの板尾。「部長が陰で言われているあだ名」のお題でしりとり、と言われ、会場が固唾をのんで見守る中、満を持して「マーメイドテレホン」!!!!しりとりだよ!大喜利じゃないよ!いきなり「ん」はないよ!!基本的なボケだけど、素晴らしかった。神が降りてきたって、こういうこというんだな〜。
有野名人も輝いていた。しばりに強いよゐこ、ほんとにたくましかった。「高倉健の口癖」という、いいお題も味方して、「猫派ですか」「出るとこでますか」など外れなしの珠玉の解答を披露。板尾も「このお題、やりたかったな〜」と。もう一つのお題「新ヒーローの必殺技」でも有野は「チームチェンジ」から「リヤカー投げ」など、発想の豊かさを見せつけた。
ただ準決勝が番狂わせ。しりとりのルールは、「〜の〜」というしばりがひとつ増える。この名詞×名詞は難しい割に笑いに結びつかなくてあんまりいいお題じゃない。
そんな中、板尾vs有野の直接対決。事実上の決勝戦と思わせる組合せ。目を合わせない2人。すごい気迫。もう、「こちとらお笑いでっせ!」って空気じゃない。ああ、あのダイナマイト関西の張りつめた空気と一緒。結局、この戦いを制したのは、板尾。もっといいお題で見たかったな、この対決。
準決勝もう1組は、有田vs川元(ダブルブッキングだっけ?)。勝負を有田の空気に持ち込むも、川元の解答はわかりやすく審判にしっかり伝わる内容で、旗がどんどんあがる。結局、川元勝利。
決勝は板尾vs川元。当然板尾が断然有利と思われた。お題は「せつない言葉」、ルールは「〜だが〜」。名詞×動詞、名詞×名詞もOKで考えやすく笑いに結びつけやすいお題。板尾、「クルージングの途中だが、さらばじゃ!」など、すごいパンチを放ち会場が笑いに包まれるが、いとうせいこうに、せつなさが伝わらない。そんな中、川元が突如光を放ちだした。「抱いたのだが、微熱が続く」「すずめを捕まえたのだが、剥製」など川元の味わい深い世界観と「せつない言葉」というお題がものすごくフィットして、的確にパンチが決まる。
蓋を開けてみれば、板尾21、川元20と一点差で板尾の勝利。板尾のすごいところは、やはり安定感。お題に得意不得意がそんなにない、どんなお題でも自分の世界観を出せる強さ。これがプロってやつか。いい仕事見せて頂きました。一方の川元も最後の戦いのはまり具合は見事。板尾「(川元が)最後まで可愛かった」。
今回の戦いに、大槻教授「よくまぁ、ポンポンとおもしろいことを言えるな」と関心しきり。トーナメント方式の大喜利ダイナマイト関西といい、しりとり王といい、流行ってますね。最近、あんまり大喜利やらないですからね。いろんな人で見たいですね。