今、大衆が求めている笑いとは何なのか、その中で自分は何が提供できるか、ドライに分析(もしくは肌で感じることが)できる人。どの世界においても共通事項かもしれないが、テレビの笑いの世界でも、そういう人が生き残っている。ビッグ3の面々をはじめとするベテランは、皆その答えを知っている。その答えを求めるには、「経験」そしてそれを支える「お笑いが好き」であることが必須条件だ。
どうしても、若手の斬新な発想やセンセーショナルなボケに目が行きがちだ。若手が他の芸人より目立って、より多くの出番(経験)を獲得するために、それは必要な物かもしれない。しかし、若手から中堅になった30代の芸人の多くは、自分の引き出しの中にベタをも入れた。そのとき、テレビは彼らを離さなくなった。
次世代の笑いを支える笑いとは、必ずしも斬新でなくてもよい。手段なのだ。自分の引き出しの中で、大衆が求める「今の笑い」を上手く具現化できる人物。それがテレビにおけるコメディアンというものなのだと思う。
小論文・お題「くりぃむしちゅー」でした。